クリスマス・マーケットに森の中のアイススケートリンク、夜の町を飾るイルミネーション。冬のイベント Winterlights の期間、ルクセンブルクの町中が宝石箱をひっくり返したような輝きに満ち溢れます。
Winterlights というのはルクセンブルク市 Ville de Luxembourg がクリスマス期間に行うイベント。
クリスマス・マーケットを始め、臨時に設営されたアイススケートリンク、クレーシェン(サンタクロースの原型)の行進、子供のためのワークショップやイルミネーションなどこの季節のルクセンブルク市はイベント目白押し、とにかく町中がまるでテーマパークになったように華やか。
市内に3箇所のクリスマス・マーケットと公園の中に設置されたスケートリンクは11月19日から開幕しています。ルクセンブルクの町は小さいので、どの会場も徒歩圏内。疲れたらトラム(無料、よっ太っ腹!)に乗ってしまえば良いのでちょっと頑張れば全部回れるのです。市内の主なアトラクション会場の地図をこちらに作成したので、周遊にお役立ていただければさいわい。
気になるワクチン接種の有無による入場規制はこのポストの最後にまとめましたのでずずいとスクロールしてみてください。
Lëtzebuerger Chrëschtmaart

まずはこちら!市内のど真ん中、ダルム広場 Place d’Armes のルクセンブルクの伝統的なクリスマス・マーケット。オーソドックスなルクセンブルクのクリスマスを楽しみたい方はぜひこちらへ。セルクル・シテの時計のある建物に面した歴史ある広場に、大きなツリーと街路樹のイルミネーションが美しい。アルザスやルクセンブルク特有の白ワインのヴァン・ショー(ホットワイン)を片手にクリスマス・ピラミッドやくるみ割り人形を眺めてヨーロッパのクリスマスシーズンに浸りきる時間は至福。会場を出てすぐの Rue du Cure に無料公衆手洗所があるのもありがたいのです。

隣接する別の広場にクリスマスツリーと子供のためのアトラクションも




毎年この広場に絶対に店を出しているクリスマス・ピラミッドの屋台、ルクセンブルクの屋台飯グロンペルキッシェルシャーを売る伝統あるお店、シュペッツレ(ドイツの短いパスタの伝統料理、ルクセンブルクではクニーデレンとも呼ばれます)、キリストの降誕を再現するクレーシュももちろん鎮座しています。ルクセンブルクの屋台飯についてはこのポストで解説してますが、この広場に店を出している右上の写真の老舗屋台はマジおすすめ。グロンペルキッシェルシャー、コトレット(ここのは衣がついていないそのままのステーキ)、各種ソーセージが食べられます。スペック(ベーコン)、シュークルート(ソーセージにザウアークラウトがついているアルザスやルクセンブルクの家庭料理)なども。
Lëtzebuerger Chrëschtmaart
場所:Place d’Armes
開催期間:11月19日 〜 2022年1月2日(12月24、25日はお休み)
営業時間:11:00 〜 22:00(日〜木)、11:00 〜 23:00(金、土)
Wantermaart

大観覧車、クリスマスツリーやクリスマスピラミッドの形をしたアトラクションや屋台、そして断崖にそびえるきらびやかなクリスマスツリーが、ルクセンブルクを城塞たらしめるペトリュス渓谷を見下ろす憲法広場に出現します。その立地の良さでルクセンブルク国立貯蓄銀行の時計塔、トラムの走っていくアドルフ橋など崖の向こうに見える情景も最高。夜のクリスマスマーケットを目一杯楽しむなら断然ここ!食べ物、グッズやオーナメントなど屋台も充実しています。無料のお手洗い、キオスクもあり。





遠くから眺めるなら断然暗くなってから。特にアドルフ橋から眺めるノートル・ダム大聖堂とキラキラ輝く空中庭園のこの情景は絶対見逃せません。

Wantermaart
場所:Place de la Constitution
開催期間:11月19日 〜 2022年1月2日(12月24、25日はお休み)
営業時間:11:00 〜 22:00(日〜木)、11:00 〜 23:00(金、土)
Niklosmaart

パリ広場に3年ぶりにクリスマス・マーケットが帰ってきました!サンタクロースのマーケット、という名前のとおり屋台やツリーのオーナメントがサンタクロースのテーマで統一されています。いろんなサンタを探してみるのも楽しい。バーではキルシュやブルーベリーのヴァン・ショーや暖かいりんごジュース、トッピングいろいろのショコラ・ショー(ホットチョコレート)などメニューが豊富。立ち飲み用のテーブルがたくさん用意されてるのも嬉しい。





Niklosmaart
場所:Place de Paris
開催期間:11月19日 〜 2022年1月2日(12月24、25日はお休み)
営業時間:11:00 〜 22:00(日〜木)、11:00 〜 23:00(金、土)
Winterlights on Ice

いつもは市庁舎前のギョーム二世広場に設営されるアイススケートリンク、今年はキネックズイスKinnekswiss 公園の森の中にお目見え、ちょっと市中心部からは遠くなりましたが自然に囲まれたスケートリンクもまたいい感じ。夜の森の中にぼうっと浮かび上がるイルミネーションがメルヘンチック。併設された飲食コーナーは炭火焼のソーセージからラクレットやスイーツもあり、もちろん暖かい飲み物も充実。着席シートがあるのもとてもありがたい、思いっきり滑った後お腹が空いても大丈夫。個人的なオススメはここの炭火焼コトレットステーキ、2階テラス席からスケートリンクを見下ろしてヴァン・ショーをいただくのがクリスマス時期の楽しみ。

市中心部からだとホテル・ロイヤルの手前のアメリー通り Av. Amélie を公園に向かって入っていくのが公園のイルミネーションも楽しめて一石二鳥なのですが、トラムの駅 Limpertsberg, Faïencerie からファイアンスリー通り Av. de la Faiencerie を市中心部に向かって公園に入っていく行き方もあります。






Winterlights on Ice
場所:Kinnekswiss meadow (municipal park)
開催期間:11月19日 〜 2022年1月2日(12月24、25日はお休み)
営業時間:11:00 〜 22:00(日〜木)、11:00 〜 23:00(金、土)
クリスマス・イルミネーション

キャンセルされた去年の分を取り戻すかのように今年はあちこちのイルミネーションがいつにもまして華やか!市中心部のあちこちの通りのそれぞれ個性的なイルミネーションを見ながら歩いているだけで楽しいですが、個人的なオススメはアドルフ橋から中央駅に向かうリベルテ通り。大きな石造りの建物が多い通りなのでイルミネーションが煌めくとさらにゴージャス。

リベルテ通り沿いのマルティル広場 Pl. des Martyrs には45mの長さの輝くアーチと5mの高さのキャンドルが出現。道ゆく人の絶好なセルフィースポットになっております。

こちらもリベルテ通り、アドルフ橋のすぐ手前にある巨大クリスマス・ブール。

アドルフ橋のたもと、憲法広場側にもこんな光のオブジェ。

ホテル・ロイヤルの手前のアメリー通り Av. Amélie からアイススケート・リンクに向かう途中、公園の入り口にはハートのイルミネーション。



ギョーム2世広場の市庁舎前の蒼のクリスマスツリーも素敵だし、グラン・リュ Grand Rue のカルーセルも美しい。夜は歩いてるだけで楽しいですが、欧州でも随一に治安のいいルクセンブルクとはいえ、いろんな人が集まってくる季節です。窃盗などには十分気をつけて。またアドルフ橋から中央駅の間は怖い事件も起こっているので、人気のない暗いところは避けるのが安全。
子供向けイベント

ルクセンブルクでは12月6日の聖ニコラの日にクレーシェンがやって来ます、サンタクロースの原型とも言えるこのクレーシェンとお供のホウゼカーについてはこのポストで詳しく説明しています。クレーシェンは汽車で中央駅についてからルクセンブルクのクリスマス・マーケットまで行進し子供にプレゼントを渡すのが恒例。今年もあります(多分)!
市からのお知らせによると12月5日の日曜日、パリ広場には14時から15時の間に、15時から17時にはダルム広場のクリスマス・マーケットに、17時から18時の間にギョーム二世広場に現れ子供へのブレゼントを配布予定。
このざっくりした時間がルクセンブルククオリティ、2年前の聖者は予定時間を大幅に遅れてダルム広場にたどり着いてくれました。あまり期待せずクリスマス・マーケットの見物がてら待ってるのが吉。
もう1つの子供向けイベントはウィンターキッズ Winterkids、ノートル・ダム大聖堂の裏にある中庭(ノートル・ダム通り Rue Notre Dame に面している側)で子供向けの人形劇や絵本のリーディング、子供向けのワークショップなどを開催するそう。こちらは12月1日から23日まで。詳しいプログラムはこちらの市のサイトを参照してください。
COVID Check による入場規制
これらの会場には感染対策のため COVID Check(ルクセンブルクでのいわゆるワクチンパスポートのチェックのプロセスの名称)つまりEU諸国及び協定25か国で発行された有効期間内の EU Digital COVID Certificate(ワクチン接種完了またはCOVID-19からの回復、またはPCR / 抗原検査陰性のいずれかを証明するもの)の提示が必要となります*註。それ以外の国で発行されたワクチンパスポートしか持っていない方は近くの検査場へGO、証明は一度提示すればその日1日有効なリストバンドが貰えて他の会場にも出入り自由。週末などは行列が出来ているので混まない時間に近くの会場でさっさとつけてもらうのがオススメ。ちなみに12歳と2ヶ月に満たない子供は提示を免除されます。
屋台が集まる大きな会場は COVID Check で入場制限していますが、小さな子供用の乗り物が一つだけあるような場所(ダルム広場に隣接する汽車の乗り物やGrand-Rueのカルーセル、Oberwise 前のチャリティ屋台など)はチェックのないところも。ただしギョーム2世広場前のカルーセルは週末の夕方(金・土の17時、日曜の15時)からはチェックを行う模様です。
【註・重要】ルクセンブルクでは12月から新たな COVID Check ルールが施行されており、PCR・抗原検査の陰性証明はレジャーには使用できなくなります。ディフェルダンジュなど国内の他の地方のクリスマス・マーケットは既にこのルールを適用しワクチン接種済みまたは回復した人に入場を限っているところもありますが、ルクセンブルク市のこのイベント Winterlights は今のところまだセーフ、ただし今後変更になる可能性もあるのでご注意。
12月7日追記・ルクセンブルク市のクリスマスマーケットにも2Gが適用されるようになりました。つまり検査の陰性証明だけでは Winterlights の3つのクリスマスマーケット会場及びスケートリンクには立ち入れません。ワクチン接種済またはCOVIDから回復したことを証明する EU Digital COVID Certificate が必要となります。持っていない人が楽しめるマーケットは市中心部の Grand-Rue の Oberwise 前に出る数軒の屋台、Kirchberg のフィルハーモニーの前のショッピングセンター Infinity の Marché du Noël (ともに開いている時間は短いので気をつけて)くらいでしょうか。また特に週末は COVID 感染対策の規制に反対するデモが暴徒化するなど、ちょっと物騒になっています。クリスマスマーケットの会場は暴徒のターゲットになりやすいので、騒ぎが聞こえたら速やかに静かな場所に移動し身の安全には十分ご留意を!平和なクリスマスマーケットを楽しみたいものです。
さてそれでは、皆さん良いクリスマスを!
Joyeux Noël !
Schéi Chrëschtdeeg !
コメントを残す