ちょっと足を伸ばせばドイツやフランスへも気軽にお出かけ出来るルクセンブルク。電車で1時間弱の距離にあるフランス・メス市の、ランタンのイルミネーションが美しいクリスマス・マーケットに行ってきました。
メロヴィング朝フランク王国の時代にはアウストラシアの首都でもあったこの古都、実はケルトの時代から3千年の歴史を持つとのこと。現在でもロレーヌ地方最大の都市でありモゼル県の首府であるためか観光地というよりは落ち着いた生活圏という感じ。 ルクセンブルク在住者には最寄りのユニクロがあることでもおなじみですよね。

そんな土地柄か、本年度のヨーロッパ・ベスト・クリスマスマーケット3位に選ばれつつも、この町のクリスマス・マーケットには地元の人々の暮らしに密着した本来の Marché de Noël 感もたっぷり。空中ブランコやスケートリンクなど子供が楽しめるアトラクションも他の都市同様充実してますが、特筆したいのが大聖堂のど真ん前に現れる光まばゆい大観覧車とクリスマスをテーマにしたランタンがこれでもかと飾られるランタンの小道。さすがはロレーヌ地方の中心地、クリスマス・マーケットも大盛況で会場も5つに分かれているのですが、メス市駅からサンルイ広場 → レピュブリック広場(とランタン展示会場) → コメディー広場 → 大聖堂前のアルム広場 → サンジャック広場と周回するのが効率が良かったので、その順に各会場を軽くご紹介。ほとんどの会場は12月30日までとクリスマス当日後もやっているのも嬉しい(ただしイブ24日は18時まで、25日のクリスマス当日はクローズしてます)。
【注意】2021年は会場内ではマスク着用、また各会場の入り口でその都度 EU Digital COVID Certificate (サニタリーパス)のチェックと荷物・身体検査を実施。そのため入り口に行列が出来ていることがありますが特に入場制限をしているわけではなく行列の進みは結構早いです。
サン=ルイ広場 Place Saint-Louis

クラシックなカルーセル(回転木馬)が美しい市中心部の伝統的なクリスマスマーケット、ここが一番古い会場とのことで、50の屋台はどれもクリスマス感満載(語彙力)。フランスの Marché de Noël の雰囲気にどっぷり浸りたいなら迷わずここ!
場所:Place Saint-Louis, 57000 Metz, France
日時:
11:00 ~ 20:00(日〜木)
11:00 ~ 22:00(金、土)
11:00 ~ 18:00(12月24日)
2021年11月19日(金)〜12月30日(木)の12月25日を除く毎日
詳細情報:https://metz.fr/agenda/fiche-29462.php(フランス語)
レピュブリック広場 Place de la République

クリスマス・ピラミッドや回転ブランコ、巨大ツリーとキリストの降誕場面を再現したクレシュ、アイススケートのリンク、地元モゼル県の特産品やクリスマス・オーナメントの室内販売と、広い会場にたくさんのクリスマス前のお楽しみがつまったメスのクリスマス・マーケット決定版。目の前にFnacやギャラリー・ラファイエット、地下ショッピングセンターがあって寒くなったらいつでも逃げ込めるのもポイント高い。中世の街並に囲まれた旧市街の中心部のマーケットもいいけど、パンデミックの時代にはこの広々とした空間が安心なのも確か。家族連れで訪れるのには最適な会場です。

クリスマス・マーケットにはつきもののアイススケート・リンクにはソリ滑りもあり、子供達が大喜びで滑っております。

以前はサン=ルイ広場に毎年出ていたクリスマス・ピラミッドもこちらの会場に移動。中は素敵なクリスマス・オーナメントでいっぱい、うっとり〜。クリスマス・マーケットは一般に暗くなってからの方がイルミネーションがキラキラ美しいものですが、ここは明るいうちから行っても楽しいので、早い時間にこちらを回ってしまうのがオススメ。そして暗くなってきたらすぐそばのランタンの小道の入場に並ぶのがメス地元民の行動パターンのようでした。
場所:5 Av. Robert Schuman, 57000 Metz, France
日時:
11:00 ~ 20:00(日〜木)
11:00 ~ 22:00(金、土)
11:00 ~ 18:00(12月24日)
2021年11月19日(金)〜12月30日(木)の12月25日を除く毎日
詳細情報:https://metz.fr/agenda/fiche-29459.php (フランス語)
ソンティエ・デ・ランタン Le Sentier des Lanternes

今年で10年目を迎えるというランタンの小道(どうもぴったりした日本語が見当たらないのでセンスのかけらもない直訳ですみません、もっといい感じの言葉があったら教えてください)。メスのクリスマス・マーケットに来たら見逃せないもののひとつ、色とりどりのランタンがスモークのたかれたブーフレール庭園の木立の中に浮かび上がる様子はおとぎの国に迷い込んだかのよう。NOËLS de MOSELLE の文字に地元の意気込みを感じます。(実はこのランタン展示、Metz以外でも小規模ながらモゼル県の6つの町で行われてる模様。例えばルクセンブルクから最も近いのはシェンゲンの隣シエルク=レ=バンの Parc Valette に展示される500のランタン)

スモークマシンが吐き出す煙越しにランタンの並ぶ庭園を見わたしたところ。もはやこの世のものとは思えない幻想的な雰囲気。





なんかもう言葉では説明できないのでとりあえず画像をご覧ください。大人も子供も自撮りしまくっていたので SNS で #sentierdeslanternes のハッシュタグを検索すればもっとたくさんの画像が楽しめますが、余裕がある方はぜひぜひ現地でこの幻想的な世界を体感してほしい!入場無料なせいもあり開場時間とともにものすごい行列が出来ていましたが頑張って並ぶ価値があります。私が行った土曜日は最後尾がギャラリー・ラファイエットの前あたりまで延びていて一瞬心が折れかけましたが、それでも30分くらいで入れたのであきらめないでレッツトライ。

どうしても並ぶ時間のない方はポワンカレ通り Boulevard Poincaré 側からなら中がチラッと見える…かな…?地面に並ぶメインのランタンは見えにくいですが、木に吊るされたランタンの美しさだけでも堪能してみてください。

場所:Jardin Boufflers, 57000 Metz, France
日時:
17:00 ~ 20:00(日〜木)
17:00 ~ 21:00(金、土)
16:00 ~ 18:00(12月24日)
2021年11月26日(金)〜12月30日(木)の12月25日を除く毎日
詳細情報:https://metz.fr/agenda/fiche-29322.php(フランス語)
コメディー広場

モーゼル川の中州にある小島、現役のものとしてはフランス最古の劇場と言われるメス・オペラ座と、個性的な塔の窓明かりが暖かいヌフ教会に囲まれた食べ物中心のマーケット。テーブルや椅子が豊富にあるので座って落ち着いて屋台飯を楽しめます。また広場を囲む歴史的建造物のライトアップは必見。


場所:Place de la Comédie, 57000 Metz, France
日時:
17:00 ~ 23:00(月〜金)
11:00 ~ 23:00(土、日)
12月24日は18時まで
021年11月19日(金)〜12月30日(木)の12月25日を除く毎日
詳細情報:https://metz.fr/agenda/fiche-29461.php(フランス語)
アルム広場と大観覧車 La Grande roue

メスのクリスマスのアイコン、ゴシック建築の傑作であるサンテティエンヌ大聖堂前の広場に設営される66mの大観覧車のふもとに11の屋台が出ます。大聖堂の壁面に反射する観覧車の光に照らされるマーケットは夜になると夢のように綺麗。どんなに時間がなくてもここだけは絶対に外せないメスのこの時季随一のインスタ映えスポット。照明とともに大聖堂の表情がクルクル変わるので、行かれた方はぜひハッシュダグつけて SNS に投稿してください。わたくしが検索してニヤニヤ眺めます!(いいね!もします)
場所: Place d’Armes – J. F. Blondel, 57000 Metz, France
日時:
11:00 ~ 20:00(日〜木)
11:00 ~ 22:00(金、土)
11:00 ~ 18:00(12月24日)
2021年11月19日(金)〜12月30日(木)の12月25日を除く毎日
詳細情報:https://metz.fr/agenda/fiche-29460.php(フランス語)
サン=ジャック広場
すいません写真を撮ってくるの忘れました。ついサン=ジャックのショッピングセンターや他の路面店に気を取られて……そんなメスの買い物地帯のど真ん中にあるマーケット。買い物ついでに寄るのに最適。屋台の屋根がロシア風?で可愛いので買い物帰りにでもぜひ注目してみて。
場所:Place Saint-Jacques, 57000 Metz, France
日時:
11:00 ~ 20:00(日〜木)
11:00 ~ 22:00(金、土)
11:00 ~ 18:00(12月24日)
2021年11月19日(金)〜12月30日(木)の12月25日を除く毎日
詳細情報:https://metz.fr/agenda/fiche-29463.php(フランス語)
クリスマス・マーケットの他にも古都メスには見どころがたっぷり。夜の長いこの時期はイルミネーションとライトアップがどこも本当に美しいです。天気が良ければモーゼル川沿いの散歩を楽しんでもいいし、大聖堂のシャガールのステンドグラスを見に行くのもよし。駅の反対側にはポンピドゥーの分館もある文化都市、ロレーヌの都は行くたびに発見があります。


ちなみにこれは大聖堂の裏手、Place de la Chambre に出現するレストランのテラス席。バブルのようなビニールで寒くないよう球形に囲われたテーブルがいくつも出現して、ヨーロッパの人々のテラス席好きに「そこまでして…?!」と戦慄します。
クリスマスはもう直ぐ、Merché de Noël を楽しめるのもあともう少し。メスに限らずいろんな町の小さなクリスマス・マーケットを訪れてみなさん楽しんでください。それでは良いクリスマスを!
Joyeux Noël!
Schéi Chrëschtdeeg !
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